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【マッチレビュー】明治安田生命J1リーグ 第2節 ヴィッセル神戸対サンフレッチェ広島

こんにちは。銀さんです。ついにJ1リーグが再開となりましたね!まだ安心しきれない状況ですが、サッカーが帰ってきたことが嬉しくてたまりません!さて今節は対サンフレッチェ広島ということで、早速苦手としている相手との対戦になります。直近のアウェイ戦では2-6の大敗を喫しており、あの悔しさを覚えている人も多いのではないでしょうか?

第1節を昇格組の横浜FC相手に引き分けに終わっていることもあり、なんとなく悪い流れもありますが、ここで苦手としている広島に勝てれば、一気に勢いに乗れる可能性もあります。チームが掲げる「全コンペティションで優勝」という目標を叶えるためにも、再スタートとなる今節は是が非でも勝利が欲しいです。

スタメン

ホームの神戸は3バックに戻しています。しかし3CBの一角を担うはずだったフェルマーレンは何らかのアクシデントで欠場が発表され、代わりに渡部がCBに入りました。余談ですが、私の地元の栃木SCに所属していた時期もあり、現地で応援した記憶が蘇ります。(笑)それはさておき、どのような配置なのかは試合が始まってから確認したいと思います。

対する広島は予想通りの布陣。前節広島からの変更はありません。プレビューで注目ポイントに挙げていたヴィエイラの位置はどこなのか、守備での役割はどうなっているのかを注視していきたいです。

【マッチプレビュー】明治安田生命J1リーグ 第2節 ヴィッセル神戸対サンフレッチェ広島こんにちは。銀さんです。ついに待ちに待ったJリーグの再開!皆さんも首を長くして待っていたことと思います。いろいろありましたが、約4か月ほ...

前半

両チームの形

まずは両チームの意図を確認しましょう。神戸のシステムは3-5-2で広島は3-6-1。神戸がボールを保持しているときの噛み合わせは以下の通りです。

神戸ボール保持

 

広島はハイプレスを仕掛ける瞬間はあったものの、そこまで前線からタイトにという感じはなく、守備のファーストラインが破られると、ミドルゾーン、あるいはディフェンシブゾーンへと後退し、ブロックを組んで受けるという戦い方にシフトしてきました。神戸ボール保持時、ハーフライン付近ではこのような攻防が繰り広げられていました。3バックがボールを持ったとき、広島はそこまで激しくプレッシングは行いません。前線の3人が中央のサンペール、イニエスタ、山口へのパスコースを切って、サイドの酒井と西へボールを誘導し、そこで奪ってからのカウンターを狙っていました。

神戸はもちろんフエゴインテリオール(中央でのプレー)で崩していくサッカーを志向しており、その攻撃は必ずと言っていいほどイニエスタを経由します。広島はしっかりと3トップで中へのパスコースを切り、DH川辺が監視することでイニエスタの自由を奪っていました。もちろんイニエスタはその場にとどまることなく、ウインバックの酒井の位置に下りたり、サンペールの隣に下りたり、右サイドまで行ったりフラフラしていました。しかし広島はイニエスタに対しては徹底的にマンマークを敷き、酒井の位置に降りたときはハイネルが付き、右よりにポジションを取ったときは青山が付き、イニエスタに自由を与えませんでした。広島はしっかり神戸の研究が出来ていましたし、実際にイニエスタがライン間でボールを受けてフリーな状況を作れないことで、攻撃の糸口が全く作れませんでした。

ヴィエイラの欠点

チャンスらしいチャンスが作れない中で、決定機に繋がりそうな場面は前半に何度かありました。その中で明らかに有効打となっていたのが、ヴィエイラと川辺の間に通すパスです。広島はミドルゾーンでは4-3-3のフラット型に近い形で守り、自陣深くでは5-4-1で守る形を採用してきました。

自陣深くに押し込まれたときはペレイラをトップに置き、右シャドーのヴィエイラがそのまま右SHのポジションへと下がります。5-4ラインで守られている時は、密集が濃いのでなかなかライン間でボールを受けるのは難しくなります。しかし4-3-3から5-4-1へ移行するちょうどそのタイミングを突くことで、チャンスを生み出すことに成功していました。

ヴィエイラの欠点

 

前半24分50秒付近のシーンで、サンペールから古橋へ斜めのパスが入ります。ここは本来ヴィエイラが右SHの位置に入っていれば空くことのないスペースです。しかしヴィエイラが3トップの位置に残っていたことで、パスを通されてしまっています。ヴィエイラのパスを通されたときの反応を見るに、恐らくヴィエイラはぼーっとしていたのだと思います。(笑)広島にとっては泣き所。神戸にとっては絶好のカモです。(笑)

中間ポジションでうまくボールを受けた古橋に対して、慌ててCBの野上が出てくることで、瞬間的に背後に広大なスペースが生まれています。空いたタイミングでパスが出てくれば決定機になった場面ですが、古橋がイニエスタへの横パスを選択したことでハイネルにスペースを埋められてしまいました。

神戸としてはまさに理想ともいえる形だったと思います。右サイドでダンクレーがワンツーでファーストラインを突破し、横で受けたサンペールが中盤に下りて来た古橋に絶妙なタイミングで角度の付いたパスを通し、古橋をマークしていた野上を誘い出す。もし古橋がワンタッチでイニエスタに流していれば、あるいはツータッチで即座に酒井に流していれば決定機になっていました。

ヴィエイラは鹿島戦同様に守備への意識が低く、アプローチもおざなりで立ち位置もあやふやな時間帯がほとんどでした。ヴィエイラの守備への消極性を突くこができれば多くのチャンスが作れるはずでしたが、チームとしてこの形を狙っていたようには映りませんでした。古橋やイニエスタが5-4のライン間で受けて前を向いた時は得点の匂いが間違いなくするので、まずはそのシチュエーションに至るまでの、ある程度オートマティックな形作りをするべきだとは思います。まあそれを、この有り余る準備期間のうちにやって欲しかった感はありますが。(笑)

川辺の存在感

川辺という選手は敵ながらアッパレでした。ボール非保持時は中盤のラインでしっかり自分のゾーンに入ってきた選手を掴まえてハードなプレスでボールを刈り取り、ボール保持時にはスペースを見つけて的確なフリーランニングで決定機を演出するという、まさに八面六臂の大活躍。2得点を取ったペレイラに負けないほどの存在感を放っていたと思います。個人的に圧巻だったのは前半20分付近。

川辺のサッカーIQの高さを物語るフリーランニング

 

川辺が一瞬の判断で背後のスペースへ飛び出します。川辺をマークするはずのイニエスタは守備要員として計算が立たない選手で、攻撃に余力を残してもらうのが共通認識の選手です。その穴を巧妙についたのが上図の川辺のランニングです。ハイネルがボールをもらった直後にスペースを目視した川辺の頭には、もちろんイニエスタが守備で自陣深くまで戻らないことは頭に入っていたと思いますし、もしかしたら事前にチームとしての狙いどころとして共有されていたかもしれません。いずれにしても、この斜めのランニングでハイネルからボールを引き出した川辺は、そのままペレイラにフリックして決定機を作り出しています。

川辺はチャンスに幾度も顔を出しており、2点目の浅野は川辺の絶妙なスルーパスから生まれました。攻守にわたって素晴らしい活躍でしたね。

神戸からしたら泣き所を突かれた格好となりましたが、このシーンの直前にもイニエスタが戻らないことで自陣深くで数的不利を背負う場面があり、耐えるべき痛みなのは間違いないですが、その痛みを想定した準備が出来ていなかったことが気になりました。ただ上図のシーンではペレイラを大﨑とダンクレーで監視している状況でしたので、川辺のマークをとっさに引き取る判断は難しいと思います。だからといってイニエスタについていくように指示できる人は今の神戸には1人もいません。(笑)なので川辺のとっさの判断をシンプルに褒めるべきだと思います。

神戸はその後、セットプレーから失点してしまいます。ニアで逸らしてファーという用意してきた形で最後はペレイラに押し込まれ、ビハインドを負ったまま後半戦に突入します。ボールは持たれていた広島ですが、ワンチャンスをしたたかにモノにするあたり、これも継続してきたチームカラーの賜物なのでしょうか。

失点はしましたがボールの循環は再開初戦にしては悪くないですし、決定機に繋がるチャンスも作れていたので、後半に十分巻き返すことができると踏んでいましたが…

後半

交代策

後半巻き返していきたい神戸でしたが、早速失点してしまいます。GKからのカウンターで最後はバイタルで受けた川辺が浅野に絶妙なスルーパスを通し、これを浅野が決めて広島がリードを2点に広げます。神戸としてはプランが崩れる痛すぎる失点でした。逆転へ向けて士気を上げたい後半序盤でいきなり失点を食らうというのは、絶対に避けたいシチュエーションです。もちろんしっかりと決めきる広島は本当に素晴らしいと思います。チャンスの数がそれほど多くないにも関わらず、少ないチャンスをモノにする決定力は並外れたものがありました。

なんとしても得点が欲しい神戸は54分にCB渡部に代えてFW小川を投入します。ここで試合の流れに少し変化が生まれます。配置を3-5-2から、山口とサンペールがダブルボランチを組む4-2-3-1に変更し、イニエスタをトップ下に置くことでビルドアップの負担を軽減し、より危険なゾーンでの仕事に専念できるようになりました。

前半までの神戸はライン間でボールを受けられる選手というのは古橋とイニエスタがいる左サイドに限られましたが、小川の投入によって右でも起点を作ることができるようになりました。それによって西がより高い位置で勝負してフリーでクロスを上げる場面など、決定機に繋がるチャンスを作り出すことができていました。

右でも起点を作る

 

ただ起点を作ることで生まれるスぺースを有効活用しているとはいえず、意図した崩しは最後までありませんでした。そして61分にはヴィエイラに代えて東を入れ、ライン間のスペースを埋める策に出た広島。確実に守りに入る広島に対して攻めあぐねた神戸は、後半36分にペレイラにトドメの一撃もらい、再開初戦は悪夢の完敗となりました。

雑感:準備不足&コンディション不足

全体的に身体が重く、トラップやパスが思ったように決まらずに選手もサポーターもフラストレーションが溜まる試合となってしまいました。コンディションンの問題は正直仕方ないと思います。ろくに練習試合も組めないまま組まれた4か月ぶりの公式戦ですし、そこはある程度言い訳が効きます。

しかし、この広島戦に向けてしっかり準備してきたことをピッチで表現できていなかったことも事実です。スタッツを振り返るとシュートは19本撃てていますが0点に終わっており、終始可能性に薄いシュートばかりでした。守備にフォーカスすると、前線からのプレスで何度もロングボールを蹴らせてマイボールにしていましたし、ライン間が間延びするシーンもそれほどなかったように思います。しかし相手は端からショートパスで崩す気はなく、シンプルなペレイラとヴィエイラへのロングボールを徹底し、非保持からリズムを作るというはっきりとした姿勢で臨んできました。

なのでよりこの試合でフォーカスすべきは攻撃、つまりボール保持の局面だったはず。にも関わらず、最後まで攻撃の形は見えないままでした。相手が5-4で構えるところに無計画に突進してはクリアされ、突進してはクリアされ…の繰り返し。相手がブロックを組んで守ることは事前に分かっていたはずですが、それに対するアンサーを神戸は見せることができませんでした。攻略すべきライン間のスペースで古橋やイニエスタが何度かボールを持つ機会はありましたが、そこから先の連動性やアイディアは乏しかったです。

ボールを持つたびに周りを見て空いている選手を探す姿が印象的でしたし、相手ゴールに近くなればなるほど、ボールを持って考える時間とスペースはありません。いかに早くボールを回してスペースでボールを貰い、相手のマークにずれを生じさせることが出来るか。そしてマークのずれによって生まれたスペースを如何に速く正確に突くことが出来るか、それができるだけの選手は十分揃っていると思います。(欲を言えばDシルバのような選手がいれば…笑)しっかり準備をして臨めばワンタッチでの小気味良い連携も見れると思いますし、結果も付いてくると思います。

再開初戦は残念な結果になりましたが、スペースを作り出す動きをするというところまではできているので、後はそのスペースを如何にして突くかというところを、試合までの期間を利用して少しずつ突き詰めて欲しいと思います。内容と結果にはもちろん不満だらけで、かなりストレスフルな試合だったのですが、広島の驚異的な決定力を褒めるしかないと思います。まるでモウリーニョかシメオネのチームを見ているかのような堅守速攻でしたね。したたかに自分たちの土俵に引きずりこむ広島は流石です。

再開初戦は残念な結果に終わりましたが、中3日で次節はアウェイ鳥栖戦が控えています。ここから過密日程が始まるので落胆することなく、切り替えて臨んで欲しいと思います。

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